医療機器営業技術・アプリケーション・クリニカルスペシャリスト
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アプリケーションスペシャリストの業務内容
医療機器を導入した医療機関の顧客に対し、その使用法の説明を行います。単なる機器の基本的な説明ではなく、臨床的な知識や機器の実際の操作経験を生かし、機器を使用して最大限のパフォーマンスがでるよう継続的に顧客サポートを行います。その他顧客の研究サポート、研究会等への出席や講演、学会でのデモンストレーション、ユーザーマニュアルの整備等の職務があります。医療機関勤務経験者が、そこで得た知識経験を企業内で直接的に生かせる職種です。
クリニカルスペシャリストの業務内容
医療機器の使用法はもちろんですが、機器を使用して行う診断・治療の有用性や安全な臨床使用のための説明などを医師、看護師等の医療従事者に対して行います。よって各分野の臨床的知識が必要となります。企業によってクリニカルスペシャリストの位置づけは異なり、その他にも営業支援や、クリニカルリサーチのコーディネート、セミナーなどによる啓蒙活動、製品使用時の臨床立会い等も行うことがあります。
求人傾向と評価のポイント(未経験者)
求人傾向
アプリケーションスペシャリスト、クリニカルスペシャリストの案件においては、医療関連資格の有資格者(診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、看護師等)を、企業勤務経験がなくても採用しています。コロナ禍においても、EP(電気生理)等の成長分野を中心に採用が行われています。
アプリケーションスペシャリストはCT、MRI、超音波診断装置等の画像診断系や臨床検査機器などの分野で募集が多く、クリニカルスペシャリストは、EP(電気生理)、心臓外科、CRM等の循環器分野、ICUやCCUの経験を活かせるクリティカルケア関連分野等で多くの募集があります。
医療関連の資格を持ち、「担当する製品の使用経験や関連する臨床経験がある」ことを要件としている案件が殆どです。求める経験年数やスキルレベルは案件によって異なりますが、一般的には2-3年以上を要件としている案件が多くなっています。
語学に関しては、最初から高いレベルを求める案件は多くありませんが、「英語の学習意欲のある方」という要求が多く見られます。キャリアアップにおいて将来的に本社とのやり取りなどが発生するためです。
評価のポイント
言うまでもなく、各企業の製品分野と関連する臨床分野で勤務した年数、そこでの業務内容、そこで得た知識の幅、深さ等が、まずは要求レベルに達しているか、ジュニア採用の場合は、これから知識吸収をしていくだけの高いモチベーションがあるかなどが、最初の判断基準になります。
上記に加えて、「企業で働くこと」に対する対応力が重要視されます。営業・マーケティングなど各部門と協力・連携して業務を進めていきますので、コミュニケーション能力や協調性、柔軟性、調整能力を持ち合わせていることが非常に重要です。また、「スピード感を持って業務を進めていけるか」、も重要な評価のポイントとなるでしょう。
出張が多く発生するケースもありますので、体力的に精神的にタフであることも重要となってきます。言い換えると、自分の資格や専門知識を生かし深めながら、そのような環境でキャリアを築いて行きたいと思われる方には、大きなチャンスとなります。また、外資系企業では英語力や英語習得に対する意欲は高く評価されます。
求人傾向と評価のポイント(経験者)
求人傾向
アプリケーションスペシャリスト、クリニカルスペシャリストは、製品・臨床に関わる高い専門知識を持つ職種ですので、転職の際も同種或いは類似した製品を販売する企業への転職というケースは多くなります。
ただ、これらの職種の方は、医療機関で何年か経験を積まれてから企業へ入られているケースが多いため、企業で経験した製品でなくとも、企業での経験と病院での臨床経験を組み合わせて新たな製品群に関わるポジションで転職が可能なケースもあります。また、適性や英語力があっての話ですが、違った職種、例えばマーケティングへチャレンジするというケースも見受けられます。
もちろん、経験分野をあまり問わず、これまでの知識・経験をベースに、入社後新たな製品、臨床知識を習得して頂く前提の求人もあります。
評価のポイント
転職の際には、自分の製品群や業務に関する専門性が問われます。これまでに医療機関及び企業で蓄積した専門的な知識・経験が転職先企業ですぐに活かすことができるか?もしくはそれらを応用することができるか?
また、これまでの企業で売上や顧客満足に向上してきたか?自分の所属した組織力の向上に対して貢献してきたか?等が問われることとなります。顧客と対峙する業務ですので、いうまでもなくコミュケーション能力は選考の重要なポイントです。