注目企業特集:エドワーズライフサイエンス合同会社 サージカル事業部 営業部長 Y様 インタビュー
2025/07/31
2025/07/31
目次
松本:Y様、本日はよろしくお願いいたします。
Y様は、新卒でエドワーズライフサイエンス合同会社(以下エドワーズ)がスピンオフする前のバクスター株式会社に入社され、以後25年間ご勤務されていると伺っております。
まずはこれまでのキャリアについてお話を伺えますでしょうか。

Y様:こちらこそ宜しくお願いします。そうですね、2000年にバクスターに入社し、2002年にエドワーズライフサイエンスがスピンオフした形です。
バクスターに入社してから22年間は、ステップアップしながら営業担当として活動し、東京、横浜、茨城、埼玉のエリアを経験しました。
2022年、広島へ異動になり、営業を担当した後シニアセールスマネージャーへ昇格し、2名の部下を持つことになりました。その後1年半ほどで大阪支店に営業部長として赴任し、7名の部下をマネジメントして、もうすぐ2年になります。
松本:ありがとうございます。次に所属するサージカル部門について教えて頂けますでしょうか?
Y様:エドワーズは心臓弁膜症治療に特化しており、サージカル部門で扱う製品は開胸して外科的に心臓にアプローチするAVR(大動脈弁置換術)、MVR(僧帽弁置換術)、さらにMVP(僧帽弁形成術)やTVP(三尖弁形成術)などの手術が主な対象となります。
顧客は主に心臓血管外科の先生方です。製品としては、生体弁や人工弁輪がメインとなり、一部体外循環用のカニューレや脱血管といった製品も扱っています。
松本:サージカル部門の製品群ですが、生体弁や人工弁輪等、非常に高い市場シェアを維持しているとお聞きしています。
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Y様:そもそもエドワーズは人工弁を世界で最初に製品化した会社ですし、その後も生体弁、人工弁輪の開発・改良も60年以上にわたって重ねてきました。
これらの製品によって新しい治療を切り開いてきた歴史を、先生方はよくご存じです。歴史と実績と文献数から生まれる信頼、これこそが、エドワーズの圧倒的な強みですね。
松本:確かに、エドワーズの社員の方々とお話ししていて一番感じるのは、皆さんの自社製品に対する自信と信頼です。その点Y様ご自身はどのように感じていらっしゃいますか?
Y様:まさにそれが私たちの最大の武器だと思います。自社の製品に誇りを持って営業できること、そしてそれを信頼して使ってくださる医師がいることが、私たちのモチベーションになっています。その信頼に応えるために、自分たちが日々努力し続けるという感覚ですね。
松本:サージカル部門の営業活動について具体的な内容を教えて頂けますでしょうか。
Y様:アポイント訪問、手術前訪問、手術の立ち会い、そして手術後訪問。この4つが基本的な流れです。しかしスタイルは各営業で様々な部分もあり、例えばメールを駆使する営業もいたりします。
松本:心臓外科手術に関わる営業ということで、かなりの専門性が求められると思いますが、入社後の教育・トレーニング体制について教えて頂けますでしょうか?
Y様:まず入社後に2ヶ月間の本社研修があります。専任のクリニカルエデュケーション担当がいて、座学に加えて豚の心臓を使った解剖実習、過去のセミナー映像の視聴などを通じて、基礎から徹底的に学びます。
その後は配属先の各拠点において、OJTを通して現場での実践経験を積みながら、定期的なウェブトレーニングで知識を更新していきます。
松本:座学では、具体的にどのような内容を学びますか?術式の理解や文献の読み込みなど、幅広い学習が必要だと思いますが。
Y様:まずは「心臓を知る」ことから始まります。心臓の機能、弁膜症の基礎、弁膜症が引き起こす症状や治療法、そして弊社製品の役割について学びます。その後、各術式の理解、文献の精読、プレゼン練習と続きます。
かなりのボリュームですが、非常に有意義な内容です。
松本:転職した方々は、入社後独り立ちまではどれくらいかかるものなのでしょうか?
Y様:個人差はありますが、医療機器の営業経験者であれば半年ほどで独り立ちして現場を回ってほしいと考えています。医療機器業界の未経験者だとそれプラス数か月というところが目安でしょうか。
松本:女性の営業の方もいらっしゃるのでしょうか?
Y様:全体からするとまだ少数ではありますが、女性の営業もおります。皆さん、まだ女性営業が少ない状況で入社されており、「営業としての道を自分で切り開く」「女性としての働き方を自分でつくる」という姿勢を持った方ばかりで、組織にとっても非常にプラスになっていると思います。
私の大阪支店にも2名在籍しており、非常にバイタリティがあり、頼もしい存在です。
松本:Y様はご自身が管轄する大阪支店について、どのようなチーム像を目指されていますか?

Y様:私が一番大事にしているのは「風通しの良さ」です。すでにある程度達成できていると思っていますが、どんな状況でも誰にでも気軽に相談できる雰囲気を目指しています。私自身も含め、社員間で良い意味での友達の延長線上のような関係性を意識しています。
但し、単に仲が良いだけでは意味がありません。戦略面もしっかりと共有できるよう、ミーティングは定期的に開催し、全員で意見を出し合いながらチームの方向性を確認しています。
サージカル部門全体としても、比較的自由な雰囲気があると思います。「伝統」と「チームの雰囲気」双方を大事にしていますね。
松本:Y様さんを含め、サージカル部門の営業の方々はどこにやりがいや達成感を見出しているのでしょうか?
Y様:心臓外科の営業は、時に大きなプレッシャーがかかることもあります。先生からは製品に関するクリティカルな質問を受けます。患者さんの命を預かる製品ですので責任も大きい分、気が抜けませんし、手術が無事に終わって「ありがとう」と言われた瞬間は、大きな達成感がありますね。
また、我々には「弁膜症治療のパイオニア企業 」という自負があります。「弁膜症ならエドワーズ」「弁のことならY様さんに聞こう」と言っていただけるような関係が築けると、先生にも感謝されますし、営業として非常にやりがいを感じますね。
松本:人工弁の市場は大きいと理解していますが、近年では胸を開かずカテーテルを使って弁を置換するTAVI(Transcatheter Aortic Valve Implant)の市場が拡大している中で、外科治療を扱うサージカルの将来性について、どのように捉えておられますか?
Y様:確かに、TAVIはより低侵襲な治療法として新しい価値をもたらしている製品で、実際、現在ではAVR(外科的弁置換術)とTAVIの比率は4:6ほどになってきています。ただ、外科手術(AVR)は安定して一定件数実施されており、これまで外科手術ができなかった患者さんにTAVIという治療の選択肢が増えたことで大動脈弁狭窄症の治療件数全体として増加しているんです。
私たちサージカル部門では、循環器内科の開業医を対象に早期発見の重要性を伝えるなど、AS(大動脈弁狭窄症)、加えてAR(大動脈弁逆流)の未治療患者様さんについての啓発活動を行っており、今後さらに注力していく方針です。
これはTAVIを扱っている部門とも連携し、弁膜症治療にフォーカスするリーでイングカンパニーとして一丸となって行っていくことが重要だと考えています。営業同士の協働だけでなく、会社全体で横断的なイベントを実施するなど、連携はさらに活発になっています。
松本:Y様は、エドワーズで25年勤務されていますが、これまで働き続けてきた、或いは働き続けてこられた理由を教えて頂けますでしょうか?

Y様:一番大きいのは、「Patients First(患者さん第一)」という価値観が、経営陣が変わっても、しっかり継続されて来たことです。
我々は患者さんと直接関わる機会は少ないですが、会社の全体会議などで「ペイシェントビデオ」と呼ばれる、弊社製品がインプラントされた患者さんのストーリーを見る機会があります。
その中では、実際にエドワーズの製品がどのように患者さんの生活を変えたか、手術前後の経過、ご家族の声などが紹介されます。
その映像を見て、「エドワーズありがとう」と感謝されている姿に触れると、自分の仕事が患者さんの役に立っていると実感できますし、本当に気持ちの良い瞬間です。
また、圧倒的な製品力もあります。トップシェアの製品を扱える誇りや、自分がそれを届ける使命感が、やりがいに直結しています。そして、風通しの良い文化ですね。昔から「言いたいことが言える」環境だったのが大きいです。実際、私は一度も「辞めたい」と思ったことがありません。
松本:最後に、サージカル部門にフィットする人物像、こんな方と一緒に働きたいというイメージをお聞かせください。
Y様:まず、「患者さん第一」の価値観を共有できる方ですね。そしてチームワークを大切にできる人。もちろん営業には個人の仕事の側面もありますが、チームとして取り組むイベントもありますし、チームとして目標に向かっていく姿勢が必要ですので。
それから、医療業界は常に新しいデバイスや手技が登場するので、学び続ける姿勢があり、変化の激しい現場に柔軟に対応できる方でしょうか。そのような方々と是非一緒に働きたいと思っています。
松本:本日はありがとうございました。
Y様:ありがとうございました。
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