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注目企業特集:クーパーサージカル・ジャパン株式会社 代表取締役社長 藤田信行様 インタビュー

2026/01/29

2026/01/29

目次

不妊治療分野は、少子化という世界的な社会課題の解決に直結しながら、AIやロボティクスにより、医療技術のさらなる進歩が期待される領域でもあります。市場が伸びるだけでなく、治療プロセスそのものがアップデートされ続ける──そんな現場を支えているのが、クーパーサージカル・ジャパン株式会社です。

今回は、同社の事業・製品・市場の見立てから、やりがいや求める人物像まで、求職者の皆さまが「この会社で働く」解像度を上げられるよう、JCLコンサルティングの光本が代表取締役社長の藤田信行様にお話を伺いました。

——光本:藤田社長、本日はよろしくお願いいたします。まず藤田社長のこれまでのご経歴から教えて頂けますでしょうか。

藤田社長:私が医療業界に入ったのは1997年です。最初はボストン・サイエンティフィックジャパン株式会社に入社して、循環器領域を中心に営業、営業マネージャー、ナショナルセールスマネージャーとして約16年勤務しました。その後に整形外科領域のスミス・アンド・ネフュー株式会社で約10年、事業部長を務めました。クーパーサージカル・ジャパン株式会社 には2022年8月に入社して、現在で3年半になります。

——光本:循環器・整形領域と経験されてきて、不妊治療領域の企業へ入社したきっかけは何だったのでしょうか?

藤田社長:自分の中で「これまでと同分野で転職をしない」と考えており、循環器・整形分野以外の企業を探していました。実は当時、不妊治療やクーパーサージカルのことを詳しくは知らなかったのですが、紹介を受けて勉強するうちに非常に興味が湧いて、ご縁があって入社しました。

——光本:親会社である The Cooper Companies, Inc. について教えて頂けますか。

藤田社長:親会社の下に大きく二つの事業体があって、コンタクトレンズのCooperVisionと、我々のCooperSurgicalが並ぶ形です。The Cooper Companiesとしては何か特定の製品を持つのではなく、その二つの企業が傘下にいる形になります。

The Cooper Companies, Inc. 全体では世界で約15000名(2025年10月時点)の従業員がおり、130か国以上で製品を展開しています。本社はカリフォルニのサンラモンにあり、ナスダックに上場しています。

——光本:クーパーサージカル・ジャパン株式会社 の沿革や規模、事業分野を教えてください。

培養液

藤田社長:前身はオリジオ・ジャパン株式会社で、2012年に日本法人ができました。その後、オリジオがクーパーサージカルに買収された形になります。

現在の社員数は全体で約60名です。主力である不妊治療関連には主に三つの領域があり、培養液、カテーテルなどの消耗品、検査機器、そして遺伝子検査となっています。補足すると、検査機器には顕微鏡、顕微授精用レーザーシステム、ラボの作業台などがあり、遺伝子検査には着床前検査(PGT-A)や、子宮内膜受容能検査(生理周期の中で着床しやすい時期を特定する検査サービス)などがあります。

クーパーサージカルとしては婦人科の手術器具も扱っていますが、組織は分かれており、日本ではディストリビューターを活用したインダイレクト販売が中心です。

——光本:不妊治療領域において、競合と比較してクーパーサージカルの強み、差別化ポイントはどこでしょう?

藤田社長:最大の強みは、今お話しした主力三領域をすべて押さえていることです。製品群が多いので、ポートフォリオとしていろいろな提案ができる。特に遺伝子検査はここ2年ほどで大きくシェアを伸ばしていて、クオリティ面でも強みがあります。その強みを生かし、ポートフォリオで価値を出していく、そこが差別化の中心です。

不妊治療領域は分野が細かく分かれていますので正確なデータを取るのは難しいのですが、総合的に見ると、我々は不妊治療マーケットの中で上位のシェアを持っていると思います。

——光本:日本のみならず先進国を中心に少子化が大きな課題となっています。世界、日本の不妊治療の市場をどう見ていますか?

胚操作用ピペット

藤田社長:日本より海外の方が市場成長率は高く、特にアジア・パシフィックが伸びています。以外にも中国やインドなど人口が多い国でも不妊治療は盛んで、女性の社会進出による出産時期の後ろ倒しなど、構造的な背景もあります。このように先進国に限らず少子化問題は世界に広がっており、不妊治療の需要もますます高まると思います。

日本市場ですが、市場成長を見る指標として、日本産科婦人科学会の公式データで「採卵件数」の推移があります。これによると採卵件数は2000年頃の約6万件からから右肩上がりで増え続け、2010年代半ばに25万件程度で一度フラットになり、その後、助成金の開始で少し伸び、2022年の保険適用で更に伸びました。今は27万〜28万件規模です。

技術の進歩、認知の向上、政策により業界全体が伸びてきたと言えると思います。

——光本:不妊治療領域で今後導入が期待される新しいテクノロジーを教えてください。

藤田社長:大きくはAIとロボティクスです。まずAIについてですが、実はクーパーサージカルは遺伝子検査において現時点でAIを使っている唯一の企業です。受精卵(胚)を戻す際に「どの胚が着床しやすいか」を判断する際に、過去の検査データをディープラーニングで学習し、判断を支援します。今後は精子選別、ラボ管理システム、遠隔診療にもさらにAIが広がっていくと思います。

ロボティクスですが培養工程の自動化を可能にすると思います。顕微授精などの工程も含め、機械が並んでロボットアームが検体を運ぶようなイメージですね。

クーパーサージカルは買収を重ねて成長してきた会社です。過去10年でも7〜8社買収し、培養液や遺伝子検査なども買収で取り込んできました。直近でも精子選別の医療機器を持つ会社を買収しており、今後も成長のために買収は続くとみています。

——光本:ありがとうございます。市場の現状や展望、御社強みについて理解できました。次の質問ですが、クーパーサージカルで働く社員の方々のやりがいはどこにあると思われますか?

藤田社長:面接していても「新しい命の創造に貢献できる点」に着目している方は多いですね。私自身もそこに大きなやりがいを感じています。不妊治療のクリニックに行くと患者さんが本当に多い。最近はカップルで来院される方も増えていて、「この方々の願いに少しでも応えられたら」と思いながらアポイントを待つこともあります。

——光本:御社が求める人材像を教えてください。

藤田社長:根底にポジティブマインドセットを持っている人ですね。会社規模が小さいので、大手と比べると足りないことはあります。それを「ない、ない」と捉えると面白くない。逆に「ないなら自分で作れる」「裁量がある」と前向きに捉えて、提案して形にしようとする人が合うと思います。そういった提案はいつでも歓迎しています。

——光本:キャリアパスや成長機会についてはいかがでしょうか?

藤田社長:キャリアパスを会社が用意するというよりも、成長機会を自分で見つけ、獲得し、キャリアを作っていける環境があります。

例えば、セールスで入社した方が専門知識を深め、英語を習得し、自ら手を挙げてマーケティングへ異動したケースもあります。小規模な組織なので、グローバルの社員とは直接コミュニケーションをとる機会も多いので、将来海外で働きたいなど希望があるなら、関係づくりや発信を重ねることで開拓できる可能性は大いにあると思います。実際グローバルでは人材交流が行われていますので。

——光本:現在、藤田社長が取り組まれている事や、今後目指されている会社像を教えてください。

顕微授精用レーザーシステム

藤田社長:私が普段からメッセージを出しているのは「強い一人一人が繋がれば最強になる。横の助けを求めよう」です。例えば遺伝子検査などの難しい領域は専門部隊が同行したり、アカデミックサポート担当が支援したりして、協力して前に進めるようにしています。今後は機器の専門家を育てるなどして、社内の協力体制をさらに厚くしたいと思っています。

会社像という観点で言うと一つは会社の認知を上げたいですね。医療機器の会社は、一般の人にあまり知られていないことが多い。だからこそ、不妊治療に取り組まれている方に「クーパーサージカルという会社がある」と知ってもらえるようにしたい。それは社員の家族にとってもうれしいことと思うんです。実際に認知向上のためのプレスリリースやイベントなどを少しずつ始めています。

もう一つは月並みですが、やりがいと働きがいを持って働ける会社にしたい。小規模なので、社長の私から良いことも課題も直接見えやすい。それゆえに反省することも多いいですが、少しでも多くの人が満足して働ける会社にしていきたいと思っています。

——光本:最後に、クーパーサージカル・ジャパンへ転職を検討されている方へメッセージをお願いします。

藤田社長:クーパーサージカルにはやりがいのある仕事、そして自分で動ける裁量があります。さらに買収などにより、同じことを繰り返すだけではない、新しいことにチャレンジできる面白さもあります。

不妊治療業界は、知名度が上がってきたとはいえ、まだ十分に知られていない領域です。今この業界に飛び込めば、エキスパートになれる。業界が発展していく中で活躍の場は広がるはずです。成熟した領域で活躍するのも良いですが、これから開けてくる領域でいち早く専門性を確立できるのは、キャリアにとって非常に魅力があると思います。

一緒にチャレンジしてくれる方々をぜひお待ちしています。

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