注目企業特集:メダクタジャパン株式会社 ① ジョイント事業部 営業部長 藤田 大 様 インタビュー

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顧問 松本英嗣

医療業界専門エージェント、JCLコンサルティングの顧問。医療機器業界で営業、マーケティングを経験した後、JCLコンサルティングを2005年に設立し現在に至る。

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メダクタジャパン株式会社 ジョイント事業部 営業部長

藤田 大 様

医療機器商社で営業として従事後、外資系医療機器メーカー3社において整形外科の営業部門で20数年、教育部門で1年半従事。

2015年にメダクタジャパンへ営業として入社。2019年より現職。

 

 

メダクタに入社したのはチャレンジしたかったから。今もその気持ちは変わりません。

松本:藤田様、本日はメダクタ社 ジョイント事業部のお話を聞かせて頂きますのでよろしくお願いいたします。まずは藤田様がメダクタジャパンに入社された理由をお聞かせ頂けますか?

 

藤田様:要はチャレンジしたかったということです。そして、この気持ちは今でも変わりません。

私自身、大企業勤務も経験しましたが、その時はやはり「歯車の一つ」という感覚がありました。

対してメダクタジャパンには当時営業担当が4人しかいなかったのですが、製品には他社とは違う特長がありましたし、この会社で「立ち上げメンバーとしてチャレンジして、ビジネスをどんどん大きくしていきたい」と強く思いました。

 

松本:チャレンジされたかったとはいえ、「これはいける」と思わないとセールスが数名しかいない会社に飛び込まないと思います。当時はAMIS(Anterior Minimally Invasive Surgery/前方最小侵襲手術)関連の製品を見られて入社を決断されたのでしょうか?

 

藤田様:その通りです。前方アプロ―チの手技をやりたいと思っている先生たちがたくさんいらっしゃる、というのは前職在籍時から感じていましたので。もう一点、メダクタは医師向けエデュケーション・トレーニングがしっかりしていた部分にも強みを感じましたね。

 

松本:このインタビューは、ジョイント経験者以外の方もお読みになると思うので、AMISとはどういったものか、特徴や利点等を簡単にご説明して頂けますでしょうか。

 

藤田様:人工股関節手術において、筋肉を切らず、神経の走行にも配慮した前方からのアプローチです。

従来のアプローチと比較して組織の損傷が少なくなることにより、傷跡が小さい、出血が少ない、術後の痛みが少ない、入院期間やリハビリ期間が短縮できるなど、患者さんに対するメリットがたくさんあります。

 

 

充実した教育プログラムを提供し、グローバルでAMISの普及に貢献

松本:そのAMISの手技とメダクタ社の関わりについてですが、そもそもメダクタ社は、1999年にAMISを代表とするイノベーションの提案から始まったとお聞きしていますが。

 

藤田様:そうですね。その後、今から15年ほど前に世界レベルで著名な先生方がメダクタの製品を使用してAMISを始めたのをきっかけに、ヨーロッパで大きく症例が増えました。

 

松本:日本においてAMISはいつ頃から普及してきたのでしょうか?

 

藤田様:メダクタジャパンは10年くらい前から日本へのAMISの導入を推進してきました。そこから徐々に広まってきて、現在ではかなり認知度は高くなっています。ただ、AMISは手技が非常に難しいため、AMISも含まれる前方アプローチという手技のくくりで見ても、この手技をされている先生はまだ全体の約3割程度だと思います。

しかしながら、この手技は術後の成績が良い為に多くの先生が実施したいという意見も良く耳にしており、まだまだ伸びしろはあると思っています。

その難しい手技を取得するために必要とされている術者へのトレーニング、エデュケーションなどの教育プログラムが充実しているメダクタを選んで頂ける先生方が、これからも増えてくるのではないかと思いますので。

 

松本:メダクタ社のAMIS教育プログラムについて、詳しく教えて頂けますでしょうか。

 

藤田様:本社に学術部門があり、著名な先生方の意見も取り入れながら教育プログラムを構築しています。そして、そのプログラムは日本を含む世界で導入されています。

プロセスとしては、まずアプローチ方法によらず先生方に手術を行って頂き、弊社のインプラントに慣れて頂きます。

次に、国内において講師(ファカルティ)としてお世話になっている先生方の手技を実際に見て頂き、その後はキャダバーを使って実際にAMISの手技を試して頂きます。

次がファーストAMISというプログラムです。ファカルティの先生が、受講者の先生たちと一緒にオペに入り、終了後に改善点の指摘やディスカッションを行います。

状況に応じてセカンドAMIS、サードAMISと行い、継続的にフォローアップできるシステムにしています。

ファカルティが一緒にオペに入り、継続的にフォローアップする体制はこのプログラムの特徴で強みの一つですね。

 

松本:ファカルティの先生方のご協力が不可欠ですね。

 

藤田様:そうですね。先生方はAMISの普及に非常に積極的で、様々な提案やアドバイスの提供など大変ご協力頂いています。

 

松本:そういった先生方からの協力体制があると、営業も顧客にアプローチしやすいのではないでしょうか?

 

藤田様:そう思います。やはり、先生方からの発信はメーカーからの発信とは説得力が大きく違いますから。

特徴的な製品群に、付加価値をつけて販売するスタイル

松本:現在メダクタジャパンで販売している製品で、他に特徴的なものを教えてください。

 

藤田様:弊社で言うマイソリューション、患者適合型ガイドはジョイント部門でも注力している製品ですね。

肩関節は、アジア向けのバージョン、特に体の小さい女性にフィットするサイズバリエーションがあります。

また、膝ではTKA(人工膝関節置換術)における新しいインプラント設置方法でキネマティックアライメント法というものがあります。これは、患者さん個々の膝関節の解剖学的な復元を重視した方法で術後の満足度が非常に高く、現在急速に普及しています。

メダクタはその手技に非常にマッチしたインプラントを持っており、AMISのケースと同様に、こちらは膝関節のファカルティの先生方に御協力頂き、オペ見学やトレーニングなどによってその普及を後押しさせて頂いています。

あとはCAOS(Computer Assisted Orthopedic Surgery)の領域でNextARという新しいタイプのスペシャルなナビゲーションシステムですね。

術中、眼鏡型のAR(Augmented Reality/拡張現実)グラスを通して、現実世界にデジタル情報を付加し手術をサポートする機器です。他のナビゲーションやロボットにはできないことを、低価格で実現できます。また、持ち運びが容易というのも魅力の一つです。

 

松本:今後日本へ導入が期待される製品にはどのようなものがありますでしょうか?

 

藤田様:例えば入れ替えのためのインプラント、アレルギー体質の患者さんの方向けのインプラントには注目したいところです。他にスポーツ整形分野の製品はこれから導入され、特化した製品の総合商社のような形になれればいいと思いますね。つまりは、特徴のある良い製品に絞ってラインナップし、そこに手技のトレーニングやNextAR等の付加価値をつけて販売していくというスタイルが理想だと思います。

 

松本:今後、グローバル及び日本でメダクタ社のジョイントビジネスはどのような方向性で発展していくとお考えですか?

 

藤田様:インプラントには自信を持っていますが、今後は特にCAOSの分野で、それぞれの患者さんの術前の段階から、インプラント手術中、術後のリハビリまで、個々の症例に応じた満足度の高い治療のシナリオを構築するような方向に向かうのではないでしょうか。

つまりは今まで個々のドクターの判断に委ねていた患者さんに対する診断、治療、リハビリのプロセスを一貫したものにするという事です。

現状は患者適合型ガイドの作成を通じて術前プランニング、術中にインプラントが術前プランニングに通りに入っているかどうかまで見ることができます。今後術後のデータが蓄積されていけば、可能だと思います。

やはり会社として患者適合型ガイドに注力してきたことからもわかるように、いかに患者様一人一人に対して治療の満足度を上げるか、というところにメダクタは着眼点を置いていますね。

 

松本:ありがとうございます。次は採用についてお話を伺えればと思います。ジョイント部門の営業、クリニカルスペシャリストを募集中ということですが、まず、それぞれに求める経験をお聞かせ頂けますか?

 

藤田様:立ち合いを中心業務とするクリニカルスペシャリストは、まずは看護師、オペ室での整形外科手術の直接介助経験者、MEが対象ですね。また、医療機器商社で整形外科製品の取り扱いの経験のある方、エリアによっては異業種の営業経験者も対象にしています。

看護師さんや業界未経験者の方は、まずクリニカルスペシャリストとして従事して頂き、手術に関する知識を習得後、営業になって頂くというキャリアパスが基本です。しかし、そのままクリニカルスペシャリストとして従事して頂く方もいます。 その選択に関してはご本人の希望を尊重しています。

営業の方に関しては、医療機器メーカーにおける整形外科に特化した営業経験がある方がメインですが、エリアによっては整形外科分野以外の医療機器メーカー経験者も対象となります。

求めるのは向上心、探求心、チャレンジ精神

松本:性格、資質面に関しては如何でしょうか?

 

藤田様:営業・クリニカルスペシャリストに共通して、向上心、探求心、チャレンジ精神が旺盛な人ですかね、加えて協調性、元気、モラルがある人でしょうか。

ジョイント部門は営業50人体制でまだまだ数は少ないですし、未開拓の顧客も依然多くあります。

まさに探求心、向上心、チャレンジ精神をもって仕事をしていけば、個人としてもチャンスはたくさんあります。そういう姿勢でメダクタのフィロソフィーを拡げてくれる方、この状況を「大変そう」、ではなく「面白そう」だと思う方はフィットすると思いますし、来ていただきたいですよね。

 

松本:逆にフィットしないと思われる方はどのような方だと思われますか?

 

藤田様:過去からのマインドリセットができない人でしょうか。うまくいかなかった時に、「自分が悪いのではない、会社が悪いんだ」みたいに言う人、つまりは言い訳が多い人ですね。過去の栄光を引きずる人も同じ部類かもしれませんが。

 

松本:研修に関してお伺いしたいのですが、スパイン部門のほうではOJT中心とお聞きしていますがジョイント部門も同様でしょうか?

 

藤田様:そうですね。ほとんど同じで、1週間もしくは2週間の座学の後にOJTとなります。期間や研修エリアは、その方のご経験によってフレキシブルに決定します。

人数が多く教育体制が整っているエリアにおいて特に経験の浅い方を中心に皆で役割を決めて、教育を行います。メンターを付け、日々の営業同行を通しての教育やコーチングはもちろんのこと、会議でロールプレイイングをするなど、他の社員にも協力してもらいながら行っています。

これからも人を大事にし、お互い助け合える熱い組織を作っていきたい

松本:営業組織の雰囲気を教えてください?

 

藤田様:まず、退職者がとても少ないです。

なぜこんなにも少ないのかと考えたのですが、中途入社の社員はたとえ入社当初苦労しても、獲得する喜びから面白みのある営業ができるとか、前職では担当できなかったエリアが担当できるとか、そういった部分に魅力を感じて頑張れているのではないかと思うんですよ。

そして、それが心の余裕につながっているのか、社員一人ひとりが協調性をすごく持っているんですよ。足を引っ張る人もいないですね。

例えば「九州でちょっと人が足りなくて、関西や関東からもヘルプ要員が出せない」となると、北海道のメンバーが九州まで行ってくれるんですよ。他のメーカーでは、「自分たちのエリアは自分たちで何とかしろよ」、みたいな風潮があると思うのですが、メダクタジャパンにはそういうところがない。

私自身もそういった助け合いの部分を含めて熱い組織を作りたいと思っているし、同時に人を大事にしていきたいと思っています。現在のマネージャー達は現場からの声をよく拾ってきますし、それらの声をマネジメントで一枚岩になって親身に聞いて応えていきたいと思っています。

 

松本:最後にメダクタのジョイント部門にご興味を持っている方に何かメッセージがございましたら。

 

藤田様:会社規模も知名度もまだまだです。言い換えるとまだまだ伸びしろがあります。一緒に大きくしていきましょう、そして、その喜びを一緒に分かち合いましょう。

 

松本:本日はありがとうございました。

 

藤田様:ありがとうございました。

 

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